わたしの奈良collection

                                                              写真福川美佐男1973年6月撮影

私が幼稚園児の頃のJR奈良駅、まだ国鉄奈良駅の頃の写真

若い人より同世代の方がびっくりするかも知れない。
自分たちが過ごしてきた時間、生まれ育った町の変化に改めて驚いてしまう。
私たち結構な時間を生きてますよね。

記憶の中では中学生の頃ぐらいまで、踏切の遮断機を手動で駅員さんがベルの音とともに
汽車が来るとグルグル回して下ろしていて、駅舎はモダンな建築で今だと素敵に感じるけれど子供も頃はちょっと薄暗くて怖い感じがした。
駅中のキオスク(売店)にキーホルダーやお弁当、新聞雑誌にお菓子や飲み物が上から下までぎっしり配置されていて、お店の人の顔の部分だけが見える感じ。バーコードもない時代だからあれだけの商品数を一人で管理するって凄いことだったと思う。いつも奈良に買い物に出かける人や観光客、通勤通学と常に賑やかだった。

そう、奈良に住んでいるのに奈良に行くと言ってしまうことに県外の友人からよく指摘される。
今はthe観光地奈良だけど、その当時はJR奈良から三条通り近鉄奈良駅周辺を指し、お買い物といえば奈良に行く、奈良に行けば何でも揃う都会の存在だった。地元ならではの飲食店もたくさん存在していて、八百屋さん豆腐屋さん、映画館に
市場、家電量販店その近くにダイエーやニチイもあったけれど何処もいつも賑やかだった。

いつの日からか町が変わっていた。
よく時代の流れというけれど、変化の中で過ごしてきたはずだけど自然と変化に対応してきていることに気づく。
そう思うと自分自身に起こる変化は対応しなければいけないけれど大きな変化は自然と受け入れていけるんだなって思う。
いつしか孫をもって会話の中で「おばあちゃんの頃は原付乗るのにヘルメット被らんでよかったし、誰もマスクなんかしてなかったで」って自慢げに言っているのかも知れない。


説田賀予

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奈良でジュエヌとPaPeiER+を経営しています。

奈良生まれ奈良育ち